
<信越五岳トレイルランニングレース 2024>参戦してきました!
UNWASTEDのTADAです。
9/14-16<信越五岳トレイルランニングレース 2024>へ
jockric黒川さんとサポートにyさん、TADAと3人で参戦をしてきました。
今回は110K完走を目的とした[team jockric]として挑みました。
今回の信越五岳に参加することになったのは約1年前に黒川さんより連絡があったことが始まりでした。
どうやら2022年の信越五岳の動画をみて挑戦をしたいと思ったようです。
「めちゃくちゃ刺激もらいました!僕も今から頑張って来年いきたいです!限界に挑戦したい!ペーサーお願いします(笑)勿論110キロで」
このようなメール(原文そのままです)が。
ちなみに2022年の信越五岳100mileにTADAは参戦しており一瞬ですがその動画にたまたま映っていたようです。
普段より公私共にお世話になっております黒川さんからのペーサの依頼を断る理由など何もなく快く承諾をさせて頂きました。
ちなみにこの時点では出走はまだ確定はしていませんが2人で盛り上がった記憶がありますね。
そんな特別な想いからの依頼ですが折角ペーサをするならTADA自身も選手としてエントリーをして共に最初から最後まで
ペーサをしてゴールしたいなと思い黒川さんに相談のもと了解を得て選手としてエントリーをすることになりました。
まず最初の難関のクリック合戦でうまく波に乗れて運よく2人揃ってエントリーができたのです。
今回はレースを含めホントについていることが多かったと思うのですが、ここから既についていました。

信越のコースマップです。
ちなみにこの<信越五岳トレイルランニングレース>ですが改めて説明も不要なくらい
国内屈指の人気ロングレースでトレイルランニングをしている人ならば一度は憧れるレースといっても過言ではないと思います。
60㎞地点からのペーサ制度やドロップバック、エイドステーションにアシスタントエリアが(一部のエイド除く)あったりと
通常のトレイルランニングレースとは少し違ったりもしています。
このルールが人気の理由のひとつと思いますが、北信五岳を中心につながった総長100mile/100㎞にも及ぶトレイルに魅了されて
TADA自身も何度も参戦してしまう最高なレースでもあります。

今回の作戦です。
基本はTADA の方で過去の経験もふまえて行動予定を考えてそのプランを当日までに見直しと確認を数回に分けて打ち合わせをしました。
黒川さん自身初めての100㎞越えのトレイルランニングレースということもあり、
最初の登りから歩いていき、終始マイペースで!
そうゴールだけを目指して完走だけを考えて最初から最後まで同じペースでいくように設定をしました。

さあ、これからスタートする前に
1枚記念写真を。

まだスタートしてません笑
この緩い感じが何ともいえませんね。
神山さん、小林さん記念撮影ありがとうございました。

最初の大きな山「斑尾山」から下ってバンフのエイドに向かう途中の約18㎞位の地点です。
写真では平坦にみえて心地よく走っているようにも見えますがスキー場のゲレンデを下って行く様子です。
実際はまあまあ急な下りとなってます。
まだまだ序盤なので足が売切れないように慎重に進みます。
そして同じ四国の香川から挑戦をしているゴローさんとお互いに健闘をたたえて前を進んでいきました。

19km地点バンフのエイドです
予定スケジュールより30分ほど遅れてエイドに到着をしました。
焦る気持ちも無かったわけでもないのですが少し不安を感じたのを覚えております。
まず自分自身に大丈夫だと言い聞かせて笹ヶ峰の関門までまだ少し時間の余裕があると思いましたし
何よりこれから少しずつ挽回が出来る(逆に体力が温存できてペースがこれから少しづつ上げれる)と思っておりました。
この時点では天気が気になるぐらいで
予報では昼ぐらいから夜半ぐらいまで雨予報でした。このときはまだ天気であり雨は本当に降るのかって感じでした。
状況が想定とは違うことになってもレースというものはそのようなものですし不安な要素を不安と感じないようにしながら基本は進んでいくしかありません。

この写真は「袴岳」下りで心地よいトレイルの下りでした。スタートして約4時間ほど経過しています。
快調にこれから進んでいきたいところでしたが、状態を黒川さんに聞きますとあんまり調子がよくないとの返答でした。
正直、「まじか」と思いました。
実はここからの下りで少しだけペースをあげたいと考えていました。
予定よりも30分遅れであることは変わっていませんし。
やがてトレイルから林道へサーフェイスがかわり黒川さんに無理を承知の上でスピードを少し上げてもらいました(きつくなったら言ってくださいと)。
気力を出して何とか踏ん張って頑張ってもらっているうちに逆に「もう少しペースをあげましょう」って提案されたときは再び「まじか笑」と思いました。
下りきったところが次のエイドの熊坂で36㎞地点に到着をしました。
このときの完走できるかできないかの体感はギリギリと判断をしていました。
次のセクションの関川の林道とロードを、走っていくのと歩いていくのとでは今後の展開に大きな影響があり
このレースのターニングポイントのひとつと考えていました。
黒川さんに再び気合いを入れてほしい意味も込めて「ここの関川は走っていきましょう」とお願いをしましたら
逆に「頑張って走っていくから次のエイド黒姫では少し5分だけでも休ませてほしい」とお願いをされました
体も思ったようには動かないようです(ずっと頑張って走っていますから冷静に考えてもそうでしょうね)。
でもレースではそのような事情をくんではくれませんので改めて
「次は少し5分休んでもいいから走っていきましょう」
少し言動がネガティブ方向になりがちになっていたのを感じたのでさらに「ポジティブに考えていきましょう」と
ここは半ば強引に気味だったと思いますが先に進めさせていただきました。
執筆しながら今思いますと、お互いに言いたいことを言ったら何かスッとしたのか改めて目標が一致したといいますか良い方向になった一つの出来事だったように思いました。
この辺ぐらいからか少しずつです一帯感が生まれたような気もします。

曇っていたり小雨が降ったりでしたが関川はやっぱり暑さを感じる区間にはかわりなく水浴びでホント生き返ります。
黒川さんも徐々にリズムにのってきたのかいい感じで少しずつですが進んでいきます。

関川の途中、40㎞ (スタートしてから約7時間の地点)
110㎞レースなので半分も終わってません。
まだまだとこれからと言っても身体はそんな気持ちとは裏腹に言うことを聞いてくれないですし疲労感を普通に感じます笑
何が正しくて何が違うのかとか段々と判断が難しくなってきますし、ほんと前向きにポジティブにいろんな事に対して受け止めていくしかありません。
最初からずっとですが僕に出来ることは黒川さんを励ましたり応援するしかないのです。
関川からの区間は頑張って走ったり歩いたりして自分を信じて進んでもらいました
前のエイド熊坂で次のエイド黒姫までの区間が約2~3㎞ほど短くなっていることをレース前のアナウンスでは知ってはいたものの
実際に走ってみないとわからない要素も多いと思います。答え合わせについては黒姫に到着して始めてわかりました。

黒姫エイド
予定時刻の14時より10分前になんと到着ができました。単純に距離が短くなったのと関川を走ったことが要因だと思います。
黒川さんからの熊坂の要望どおりに5分休めることもできました。結果多めに休憩できたのがお互いに気持ちがリフレッシュされました。
そして雨がいよいよ本格的にこれより先降ってくることになります。

笹ヶ峰のエイドに向かう途中
決してレース展開が楽になったわけではないので気を引き締めて引き続き進んでいきます。
なんかのんきにここで写真を撮ったのは吊り橋を渡るのを待っているときです。
ここの吊り橋は通行制限があり2人しか最大渡ることができません。
幾分ボリュームゾーンであることや雨がまあまあ降ってトレイルがドロドロになり
危なくて普通にトレイルを走ることが出来なくなってしまったことも重なり
この時点で16時。笹ヶ峰の関門が17時です。残り約3㎞ほどとは言えまたここから登り返していきます。
実際に吊り橋を渡るのに20分程まつことになり関門まであと40分弱しかなかったのです。
ここでも黒川さんにGOGOサインをだして進んでもらいます。
※笹ヶ峰エイドで過去に何人もの人が涙を飲んだことを知っていたこともあり前半の大きな山場のひとつと考えていました。

エイドまで残り数㎞地点の緩やかな登りです。
もう気合と根性しかないですよね
黒川さん!

笹ヶ峰のエイドを出発
サポートが待っている笹ヶ峰エイド(17時関門)に10分前に到着
肉体も精神も追い込まれますがまず笹ヶ峰関門を目指してみんな頑張っているのです。
ちょっとした達成感もありましたが再び気持ちを引き締めてからのリスタートです。
60㎞地点とは言えどもまだこれで半分ぐらいを経過したイメージです。
改めて[team jockric]は目標が明確になりチームとして強く動いていく感じがありました。
※チーム制のレースではありませんのでご注意ください。
笹ヶ峰を出発するときはレインJKTやヘッドライトの準備を、
雨のナイトトレイルの準備をしていました。
ほとんど選手がこの悪天候によりトレイルがドロドロになることで順行スピードが落ちて来ます。
当たり前ですが暗くて足元がよくないことにより、普段は大丈夫なことでも場合によっては危険なことになりつつある状況でした。
しかしそんな事情は前述に述べましたとおりレースを進めていく上では全く関係ありません(通常通り進行していきます)。
このような場合はドロドロを避けることはできないですし安全を確認しながら出来るだけ走れる所は走っていこうと思うだけです。
そしてこんな時に大事なのは精神力やポジティブに考えることが出来るか否かだと思います。
大変なおもいをしているのは自分だけではないですしみんなホント同じなんですよね。
不思議とそんな中での[team jockric]ですが呼吸があうといいいますか、黒川さんから力強さや頼もしさも徐々に感じてきました。
制限時間や関門時間を気にしながら完走を目指して進んでいきます。
残りの距離が短くなるにつれて今までみえてなかった現実がみえてきます。
「残り20㎞をあと約4時間」
このよくないコンディションでラスボスの瑪瑙山、どんなに考えても現状でよくてギリギリ
時間内は・・・って感じで、よくない言葉しか予想ができませんでした。
しかし、いつ、どのタイミングで黒川さんにこのことを伝えないといけないのも事実。
がんばれとはいいつつも、複雑な想いもありながら
そんな心中での戸隠エイドに向かっていきます。
手前の最後の坂で誘導の方より
「この先の戸隠エイドでレース終了になります。24時までに到着したら特別完走扱いになります」と
「まじか」

戸隠エイドにて
実行委員長の石川さんより登りきったところで
丁寧に丁重に今回の特別の事情をご説明を頂けました。
僕はもちろん異論などもなく逆に大会がすごい判断をくだして選手同様に大変なおもいだったと思います。
急に訪れた今回のゴール。
不思議な幕切れとなりましたが完走は完走ですしこれもまたトレイルランニングレースです。
どういう形であれ最高の結果になりました。
頑張って2人であきらめることもなく完走を目指して一歩づつ進めたことが良かったと思います。

最後にみんなで記念撮影です。
いつも仲良くして頂いているメンバーが待っていてくれて感謝しかありません。
本当にありがとうございます。
いろいろ方からの励ましや応援が力になったことは言うまでもなく信越五岳は最高ってことです。
最後になりましたが、トレイルランニングやレースなどにご興味ある方やこれからランニングやトレイルランニングをこれからはじめてみたい方など、お気軽にUNWASTEDに是非遊びに来てください。スタッフ一同お待ちしています。